日本のAIサプライチェーン30社の給与ランキング——25社が増加、1,000万円以上は13社

日本のAIサプライチェーンを担う国内上場30社について、平均年間給与をランキングにした。首位はキーエンスの2,178万円、2位はディスコの1,880万円。1,000万円以上は13社。30社のうち25社で前年から給与が増え、上げ幅が10%を超えたのは6社だった。

THE AI TIMES JAPAN 2026.09.14 21:30 5 min read
日本のAIサプライチェーン30社の給与ランキング——25社が増加、1,000万円以上は13社

この記事のポイント

① 30社のうち25社の平均年間給与が前年から増加した。1,000万円以上は13社。首位はキーエンスの2,178万円で、2位以下にはディスコ、レーザーテック、東京エレクトロンと半導体装置の各社が並ぶ

② 上げ幅が10%を超えたのは、キオクシアホールディングス、ディスコ、東京応化工業、ダイフク、TDK、レゾナック・ホールディングスの6社。うち5社は直近の通期決算で過去最高益だった。AI関連の需要を好業績の要因に挙げる会社はサプライチェーンの広い範囲に及ぶ

③ 各社で年齢構成や賞与制度などの諸条件が異なるため、金額の多寡だけで比べると読み違える。表の数字は有価証券報告書を提出する会社単体のもので、子会社を含むグループ全体の水準とは限らない

対象と集計

半導体や電機、機械、材料、電線、ITサービスなど、日本のAIサプライチェーンを担う国内上場企業のうち30社を対象にした。数字は各社が直近に提出した有価証券報告書に基づく。役員報酬は含まない。

ランキング(30社)

順位社名給与(万円)前年比年齢従業員(人)決算期
1キーエンス2,178+6.8%35.03,3062026/3
2ディスコ1,880+12.4%37.23,6872026/3
3レーザーテック1,681+2.6%40.15162025/6
4東京エレクトロン1,380+1.9%43.12,3092026/3
5ソフトバンクグループ※1,320−3.2%41.22762026/3
6キオクシアホールディングス※1,307+13.8%46.21402026/3
7ソニーグループ※1,155+3.3%42.72,1662026/3
8ファナック1,144−1.7%40.04,8422026/3
9レゾナック・ホールディングス※1,132+10.3%46.33462025/12
10アドバンテスト1,098+4.6%45.72,0332026/3
11SCREENホールディングス※1,080+1.7%42.06532026/3
12NTT※1,056−1.2%41.42,6062026/3
13富士通1,012+9.0%42.732,2242026/3
14日立製作所995+3.5%42.225,9342026/3
15NEC994+3.2%43.121,9342026/3
16パナソニックホールディングス※988+3.0%44.11,4312026/3
17東京応化工業973+12.4%41.01,5552025/12
18ソシオネクスト959+3.6%50.62,1112026/3
19フジクラ935+7.8%43.42,3332026/3
20TDK921+11.0%43.06,5732026/3
21ダイフク918+11.5%42.03,8582025/12
22AGC905+1.9%43.48,1222025/12
23信越化学工業899+2.6%40.84,0592026/3
24住友電気工業896+5.4%43.27,2092026/3
25オムロン888+8.3%45.03,8552026/3
26安川電機860−1.1%42.73,1142026/2
27村田製作所838+4.4%40.511,1742026/3
28SMC780−8.6%41.06,5602026/3
29イビデン766+4.1%40.24,0362026/3
30古河電気工業749+7.3%43.44,0092026/3

※は持株会社単体の数字

AI需要の高まりが給与にも反映

前年からの上げ幅が最も大きかったのはキオクシアホールディングスの13.8%で、ディスコと東京応化工業の12.4%、ダイフクの11.5%、TDKの11.0%、レゾナック・ホールディングスの10.3%が続く。うち5社は、直近の通期決算で過去最高益だった。

半導体製造の後工程で切断や研削する装置を手がけるディスコは、前年から208万円増の1,880万円。AIの需要拡大でデータセンター向け投資が広がり、同社の売上高は6期連続で過去最高を更新している。東京応化工業は866万円から973万円、ダイフクは823万円から918万円、TDKは830万円から921万円へ増えた。

電線ではフジクラが7.8%増、古河電工が7.3%増、住友電工が5.4%増と、3社そろって水準を切り上げた。データセンターをつなぐ光ファイバーや光配線の引き合いが、AI需要の広がりとともに強まっている。

富士通は83万円増の1,012万円で、1,000万円の大台に乗せた。半導体の検査装置を手がけるアドバンテストは4.6%増。AI向け半導体の伸びが、検査装置の需要を大きく膨らませた。

総合電機では、日立製作所995万円、NEC994万円、パナソニックホールディングス988万円と、3社がほぼ同じ水準に並んだ。いずれも前年から3%台の増加だった。

東京商工リサーチが8月に公表した2025年度決算の調査では、上場企業3,123社の平均年間給与は778万7,744円。1,000万円以上の会社は139社で、全体の4.5%にとどまる。今回のランキング30社の単純平均は1,090万円、中央値は991万円と、上場企業の中でも水準は高い。

好業績の要因にAIを挙げる会社は、サプライチェーンの広い範囲に及ぶ。AI需要は業績にとどまらず、給与の数字にも表れている。