AI需要が空輸を押し上げ——ANA・JALの国際貨物、7〜9月は単価35%上昇

2026.11.05

AI・半導体関連の荷物の需要が、航空貨物の単価を押し上げている。ANAホールディングスと日本航空の7〜9月期は、国際貨物の輸送重量がほぼ横ばいのまま、収入がともに前年同期比で4割近く増えた。

THE AI TIMES JAPAN 2026.11.05 11:00 3 min read
AI需要が空輸を押し上げ——ANA・JALの国際貨物、7〜9月は単価35%上昇

ANAホールディングスと日本航空(JAL)の2026年7〜9月期決算で、国際貨物の収入はANAが前年同期比36.5%増の1,087億円、JALが38.1%増の512億円だった。輸送重量は前年同期比でANAが1.1%増、JALが2.2%増と、ともにほぼ横ばいだったが、1キログラムあたりの単価はいずれも35%上がった。

ANAは、国際貨物の収入が伸びた理由として、高単価の半導体関連の需要が続いたことや北米向けの貨物を最大限獲得したことを挙げる。7〜9月期の収入の53.4%を北米向けが占め、北米向けの単価は全体の平均の約1.8倍にあたる。

JALも、アジア発北米向けの旺盛なAI関連需要をとらえたと説明する。燃油高を燃油サーチャージなどで価格に転嫁したことも、増収につなげた。

両社は上期に続き、10月からの下期も国際貨物の拡大を進める。ANAはAI関連を中心に高い単価の荷物を取り込む方針で、下期の国際貨物の売上高は当初計画より13%多く見込んだ。2027年4月には、ANA Cargo、日本貨物航空、NCA Japanの貨物3社を1社に統合する。

JALはNIPPON EXPRESSホールディングスとの提携で、他社の大型貨物機を使ったロサンゼルスとアジアを結ぶ便を始める。

4〜9月期の連結決算は、ANAの売上高が前年同期比17.5%増の1兆3,987億円と、上期として過去最高だった。JAL(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益が11.7%増の1兆989億円と、上期として再上場後で最高となった。一方、燃油費の上昇などが重荷となり、純利益はANAが11.8%減の670億円、JALが42.2%減の390億円だった。

通期では、ANAが売上高を従来予想から1,000億円引き上げて2兆8,700億円、純利益を30億円引き上げて990億円と見込む。JALは売上収益2兆950億円、純利益1,100億円の予想を据え置いた。